1台200万円超え? 今どきの軽がもはや“軽く”ない件について

軽自動車が年々増加しているのはご存知でしょうか。

軽自動車検査業界によると、2023年3月時点の軽自動車保有率は、37.2%。

普通乗用車の割合が33.2%、小型乗用車が29.6%である事を考えると、今日本で一番乗られているカテゴリといっても過言ではありません。

しかしながら、私たちの記憶の奥底では「軽自動車=安い」というイメージがあります。

また、「安い分安全に難有り。」という不安もあるのではないでしょうか。

今回はその軽自動車の値段のワケを探り、もう一度軽自動車そのものを見つめなおしてみました。


軽自動車って高くなったよね?

軽自動車に限らず、クルマを購入する際に思うこと。

「クルマってこんな高くなったの?」です。

実際、軽自動車といえば、100万円あれば上グレードが購入できた時代がありました。

それが、今ではオプション込々だと230万円もする、なんてことも。

ここ数十年の平均年収はほぼ横ばいなので、クルマが家計に占める割合が大きくなっていることも分かります。


どうして高くなったの?

では、どうして軽自動車がここまで高くなったのか。
その答えは、「安全性」と「高性能化」です。

安全性

大きさ・重さの規格が決められている軽自動車。

性質上、どうしても鉄板は薄くなりがちです。

その薄さと事故時の痛々しい姿が相まって、「安全面が弱い」とのイメージがあります。

しかしながら、軽自動車のボディは「あえて」潰れやすい部分が存在する安全ボディを採用しています。

事故による衝撃を壊れることで吸収し、生存空間を確保。肝心の生存空間には、高張力鋼板という強固な素材で制作されており、安全を守るようになっています。

さらに近年では、衝突したときの衝撃を和らげるだけでなく、「そもそも衝突をしない」ように安全装備が取り付けられています。

前のクルマをレーダーやカメラなどでとらえ、衝突の恐れがある場合にブレーキが作動する「衝突被害軽減ブレーキ」、駐車場での踏み間違い、急発進を防ぐ「踏み間違え防止装置」の2つが代表として挙げられます。

特に衝突被害軽減ブレーキについては、今や新車には装着が義務化されており、踏み間違え防止装置についてもほとんどのクルマに装着されています。

安全なボディ、安全装置のついた軽自動車は、いまや以前の軽自動車とは比べ物にならないほど安全になりました。
しかしながら、こういったものも無料でつけられるわけではありません。

安全になるのと比例して、クルマの価格も上がっていくのです。

高性能化

それまでの軽は「安いこと」そのものがメリットとされました。

安全装置などない時代、装備の割には割高だった乗用車。

セカンドカーの役割の大きい軽自動車は、安いという理由だけで購入に選ばれることも。そのため、サイズは小さく、機能も最小限のものでした。

しかしながら、現在の軽自動車は居住空間、乗り心地を考慮した高級志向。軽自動車の規格いっぱいに作られた空間。

車内にナビは当たり前、グレードによってはクルーズコントロールのような運転支援まで付いているものもあります。

さらにはアルミホイール、エアロなどといったこだわり仕様まで設定可能で、ここまでくると乗用車となんら変わりはありません。

乗用車と変わらなくなってくるということは、値段も乗用車に近づいていくということで、当然価格は上がります。

以上2点から、軽自動車の価格は右肩上がりに高騰していったのです。


高い=損ではないかも?

このように、軽自動車が高くなった背景を追っていきましたが、これを読んでいる皆様の中には「車両購入時の金額が高くなったのは損じゃん」と思う方もいらっしゃるかと思います。

しかし、必ずしも損というわけではありません。装備が豪華になること以外にも、金額が高くなったことによる影響は存在します。

キーワードは「再販価値」です。
ここでいう再販価値とは、一度購入したクルマを手放す際のクルマの価値を指します。
リセールバリューとも呼ばれることがありますね。

軽自動車は、軽自動車という規格そのものが日本国内にしか存在せず、輸入車との競合がないこと、購入するユーザーが安さを求めて中古車にも流れやすいことから、中古市場が活発になっています。

そのため、普通車の小型車、いわゆるコンパクトカー等と比べても値落ちがしづらく、再販価値が高い車種が多いです。

車両自体が高くなったとしても、数年後の車両価値もそれに応じて高くなっており、新車の購入金額からクルマを手放した金額を差し引いた「実際の金額」で考えると、最終的に動くお金は新車の高騰分ほど多くはありません。

数年前に比べ装備が格段に良くなり、安全装備まで付いたことを考えると、必ずしも値上がり=損ではないかもしれませんね


まとめ

以上のことをまとめると、
 ・軽自動車は実際に高くなったが、安全面と性能向上に比例するものだった
 ・軽自動車は中古市場が活発で再販価値が高い
 ・実際にかかるお金を考えると値上がり=損ではないかも
といった具合でした。

「安い」が特徴だった以前から、どんどんと高性能化していった軽自動車。
税金面などの維持費は依然安いままですので、性能もコストもどちらも気にする!!という方はぜひご検討してみてはいかがでしょうか。

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