金曜夜、30分の息抜き
華金。そう、それは仕事から解放された高揚感に満ちた金曜日の夜。
飲み屋街に繰り出して、明日の朝のことなど気にせずに友人とパーっと飲んで盛り上がる……そんなイメージをお持ちの方が多いでしょう。
しかし、実際のところそんな華金を過ごすことが難しいという人もいるのでは?
例えば、
「そもそも車通勤だから飲み会に行ってもお酒は飲めないんだよな……。」
「金曜日だからってあんまり帰りが遅くなると家族が心配するし。」
「週末は朝早くから家族でドライブだからすぐに帰らないと!」
などなど。人によって事情は様々ですよね。
でも、華金の最適解は「パーッと飲んで憂さ晴らし」だけではないと思うのです。
金曜日の夜、一週間仕事を頑張り、週末は家族との時間を大切にする……そんな自分を労い、明日への活力を養うための静かなひとときを過ごしてみませんか?
『帰宅前に30分だけ寄り道をして、心の充電をする。』
今回の記事では、そんな時間を過ごすのにぴったりな喫茶店をご紹介します。
ぜひ、あなたも仕事終わりにこのお店に訪れている自分の姿を想像しながらお楽しみください。
まるでそこは秘密基地。
とある金曜日の夜。時刻は19時を過ぎた頃。
月曜日から金曜日までの5日間、長かったですね。お仕事、お疲れさまでした。
一週間頑張ったあなたの心を癒すべく、今日は帰り道に30分だけ寄り道して帰りましょう。今日行くお店は、夜の23時までやっているので、急ぐ必要はありません。安全運転で向かいましょう。
豊川市と豊橋市をつなぐ大通りは、家路へ向かう車でごった返しています。しかし、私たちはここで渋滞からオサラバ。道を外れて、民家と畑が広がる方へ進んでください。
国道沿いのにぎわいとは裏腹に、金曜日の夜だとはとても思えない静かな街並み。
車がすれ違うのは大変そうな狭い路地を進んでいると、「本当にこんなところにお店が……?」と疑ってしまいそうですが大丈夫。素敵なお店がこの先にあるんです。
さあ、着きました。
「え?ここ、普通の一軒家じゃ……」と不安になってしまう人もいるかもしれませんが、『コーヒー』と書かれた幟が立っているので、そちらを目印にしてください。
看板に書かれた『Old Book Cafe BookCup』がこのお店の名前です。

駐車場は建物の横を通った奥にあります。スペースは7台くらいですが、夜19時前後は比較的空いています。ちょっと暗いから、気を付けてくださいね。
建物の中央にかかった白いのれんが入り口です。

階段の段差にはお気を付けて。
白いのれんをくぐって、木の板の上を渡りながらまっすぐ進みます。

左手にある扉がカフェへの入り口です。

さあ、中に入って温まりましょう。え?ちょっと入りづらいって?
大丈夫、心配しないで。中に入ったらきっと気に入りますよ。
ガラガラガラ……

壁一面に広がる本棚と、間接照明が灯る明るい店内がお出迎え。
温かみのある木のしつらえは、一人で過ごす息抜き時間にぴったりではないですか?
アンティーク雑貨や時計が飾られているのも、まるでおしゃれなバーに来たみたい。
「どうぞ、お好きなお席へ。」
そうマスターが微笑みかけてくれました。
お店の印象ともよく調和している佇まいから、おいしいコーヒーを入れてくれそうな雰囲気が漂っていますね。

どこに座ろうか、迷っちゃいますよね。
カウンター席って憧れですよね……!でも、初めて来るお店だからちょっと気まずい?

それなら、いつかマスターとおしゃべりできるようになったときのために楽しみを取っておきましょうか。
入り口近くのテーブル席も、ナチュラルな木の温かみがあって素敵です。
こちらに座ってみましょうか。

初めて来るお店って何にするか迷っちゃいますよね。
Bookcupさんは自家焙煎のコーヒーにこだわっていますが、フルーツのシロップを使用したサイダーやチョコレートドリンクなどもご用意していますよ。
古いカメラが並んでいる棚のところにメニューが書かれています。

せっかくなら、評判のコーヒーが飲みたい?うんうん、いいですね。
今は自分へのご褒美時間だから、豆にこだわって選んでみましょうか。
そうしていると、マスターがコーヒー専門のメニュー表を持ってきてくださいました。

これだけの種類があると壮観ですね。耳馴染みのない国の名前がたくさん並んでいます。
何か気になることがございますか?ああ、値段が書いていないことですね。
テーブルの仕切りのあたりに置いてあるメモを見てください。
実は、お会計時に値段をお伝えするシステムになっているんです。
一杯当たりの値段は700円前後という目安があるので、安心してくださいね。
豆の煎り具合なども書いてあるので、選ぶときは参考にしてみましょう。
でも、これだけ候補が多いと目移りしてしまいますね。それなら、マスターに質問してみてもいいかもしれませんね。
手を挙げると、マスターがこちらへ歩いてきてくれました。
「おすすめですね。味の好みなどはございますか?」
おすすめを聞かれた際には、その人の好みも探りながら提案してくれます。
「例えば100%のオレンジジュースの酸味が苦手、というようでしたら深煎りのフルシティやフレンチがおすすめですし、お好きなようであれば真ん中のシティローストでも美味しくいただけるかと思います。」
面白い例えですね。
何か気になるものを見つけましたか?こちらも質問してみましょうか?
「『独特のインドネシアフレーバー』がどんな風味なのか……うーん、なんというか、本当に独特のとしか言いようがないんですよね。そうですね、お客様の中には、『土っぽい』などと表現される方もいますね。」
少し不思議な風味のコーヒー、どんなお味か気になりますね。
せっかくですから、冒険してみましょうか。
無事に注文もできましたね。豆を挽くところからしてくださるので、コーヒーが入るまでは時間がありそう。
……あの本棚、気になりますか?
一体どんな本が置かれているのか、じっくり見に行ってみましょうか。
本の数だけ、非日常の世界がある。

『Old Book Cafe』という名の通り、この大きな本棚には上から下まで古本がずらり。
本屋さんの文庫本コーナーにありそうな本はほとんどなくて、愛知県の郷土史や分厚い人文書、昔の雑誌に文学全集。普通のブックカフェとも一味違う、珍しい本の数々。
何か気になるものがありましたか?
豊橋の歴史について書かれた本ですか。いいチョイスです。
文字だけでなく昔の地図や写真なども載っているので、当時の光景が頭に浮かびやすいと思います。
分厚いけれど、意外とすいすい読めてしまいそう。
後ろからはビターな香りが漂ってきました。ちょうどマスターが豆を挽いているところ。挽きたてのコーヒー豆の香りをかぐと、なんだか心が穏やかになる気がします。
どうやってコーヒーを淹れているのか気になりますよね。
マスターの様子を覗いてみましょう。 挽いた豆を手際良くドリッパーにセットし、円を描くようにお湯を注いでいます。

普段チェーンのコーヒーショップやコンビニでコーヒーを飲んでいると、なかなか一杯ずつコーヒーを淹れている姿を見ることって少ないはず。
そう考えると、自分のためだけに淹れてくれる一杯って、すごく特別感が感じられるんじゃないかと思います。
提供まであと少し、本の続きを読みながらもちょっとそわそわしちゃいますね。
一口で、インドネシアの森にトリップ。
「お待たせいたしました。こちら、インドネシアです。」
カタン。
コーヒーからはまだほのかに湯気が上がっています。
マスターの手にはバスケットを二つ。
「お茶請けがナッツとしるこサンドとありますが、どちらがいいですか?」
ナッツを選ぶと、小袋を一つ取り出して、ちょこんと豆皿の上へ乗せてくれました。

お茶請けが付いてくるのもうれしいポイント。お腹が空いていると胃が荒れちゃいますしね。マスターのやさしさが心に沁みます。
コーヒーカップもいろんな種類があるので、常連さんになったら、「今日はどのカップかな」と予想しても楽しそう。
このカップはつるつるとした陶器の感触だけじゃなくて、どこかさらりとした温かい質感があって、手になじみますね。
器を楽しむ余裕を、日常の中でも持ちたいものです。
冷めないうちにコーヒーをいただきましょうか。
『独特なインドネシアフレーバー』、どんなお味なんでしょう。
意外にもさらっとした口当たりなのに、後からふわりと口の中に広がる苦み。
そしてこの風味、なんだか穏やかに心が包み込まれるような感じがしませんか?
マスターがおっしゃっていた「土のような」という言葉は確かに的を射ているかも。
行ったことがないから想像ですが、インドネシアの森を歩いたらこんな香りがするのかもしれません。
目を閉じて、インドネシアの緑あふれる景色を想像してみましょう。
熱帯の島国らしい、少し蒸し暑い森の中。青々とした木々が一面に広がる空を見上げながら、湿った土を踏みしめて森を進んで。
森の中はしんと静かで、まるで世界に自分一人しかいないような感覚に__。
ごーん。
時計の音で、インドネシアまで飛んでいった意識が一気に引き戻されました。
時計を見ると19時30分。
20時過ぎには家に帰るのなら、お店にいられるのはあと15分くらい。
でもまだ15分もありますから、のんびりいきましょう。いつものように仕事に追われているわけではないですしね。
お茶請けのナッツが手付かずですね。せっかくですから、コーヒーとのペアリングを楽しみましょう。
塩気の奥にあるナッツの甘みとコーヒーの優しい苦みのマリアージュは最高ですよ。
ナッツを食べ終わったら手を拭いて、残りの時間はゆっくり本を読みましょうか。なんといってもここは『Old Book Cafe』ですからね。
あと数ページでちょうどキリが良いので、そこまで読んでしまいましょう。
コーヒーを味わいながらページをめくって。
本の世界の中に描かれる、なじみ深い豊橋の街並みの数十年前の姿。普段生活しているときには意識しない、街が辿ってきた歴史の存在を知ると、胸にこみ上げるものがありますね。
本を読み終えると、ちょうど19時40分を過ぎたところ。
それでは本を返して、お会計にしましょうか。

読んだ本は、本棚の前にある返却置き場へ。後でマスターが正しい位置に戻してくれますよ。
あとはマスターに「お会計をお願いします。」と伝えればOK。
「お会計が、600円になります。」
お支払いは電子マネーも各種対応しているけれど、小銭がちょうどぴったり出せたので現金でお支払い。今日はやっぱりラッキーな一日ですね。

名残惜しさを感じながら荷物をまとめて入口へ。
「ありがとうございます。ぜひ、またどうぞ。」
お見送りをしてくださるマスターにご挨拶をして、引戸をゆっくり閉めましょうか。
ガラガラガラ……カシャン。
さあ、いかがでしたか?
訪れたときには、見えない引戸の向こう側に少し不安を感じるかもしれません。でもそこには、夜に一人、心安らぐ時間を過ごせる大人の隠れ家がありました。
土地の風土を感じながらコーヒーを味わったり、普段は手に取らない本の世界に浸ってみたり。
毎日様々な物事に追われているあなたも、ぜひここではただ自分のためだけに時間を使ってみてください。
今日は静かに一人の時間を満喫しましたが、「少し誰かと話したいな」という気分の時は、マスターに話しかけてみるのもよいですね。
コーヒーのことや本のことなど、あなたの心が豊かになるお話が聞けるかもしれませんよ。
「一日頑張った自分、お疲れ様。」
そう自分を労い、いつの間にか擦り減ってしまった心に再びエネルギーを灯すために。
あなたも、Old Book Cafe Bookcupに足を踏み入れてみませんか?
SHOP INFO
| 店舗名 | Old Book Cafe Bookcup |
| 住所 | 〒442-0802 愛知県豊川市麻生田町宮東57-2 |
| 営業日・営業時間 | 毎月2〜11日・17〜26日 / 13時~23時 ※臨時休業等の可能性がございます。来店時には公式SNSにて情報をご確認ください。 |
| SNS | https://www.instagram.com/bookcup103/ |
| 電話番号 | 0533-74-2225 |
| 駐車場 | 約6台 |
