苔テラリウム特集

小さな緑に魅せられて ~東三河唯一の苔盆景専門店から苔の魅力を発信~

人生って選択の連続ですよね。何を食べるのか、何を着るのかといった小さなことから、車を買ったり、住む場所を選んだりするような大きなことまで。

そして選択は時として、人生に大きな「転機」をもたらします。

今回は「苔」という緑の小さな植物に出会い、人生に大きな転機が訪れた女性の人生をご紹介します。

mossloulan楼蘭 松井馨可さん

令和4年4月1日 東三河唯一の苔盆景専門店を豊川市にオープン。

「苔」を使った作品の展示販売や「苔テラリウム」のワークショップを手掛けておられます。

苔に興味を持ったきっかけは?

人生に転機をもたらした出会いとは? 店主であり、ワークショップの先生である松井さんにお話を伺いました!

「私は中国出身で、故郷には自然がたくさんありました。

昔から植物が好きで、花屋をするのが将来の夢でした。」

松井さんのルーツは中国。ライターはお話を伺う中で屏風絵に描かれたような山々を想像しました。

吉野山龍田川図屏風(文化遺産オンラインより引用 https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/252839

20年ほど前に日本へ来られ、日本人の旦那様と結婚。海外からの観光客が多く訪れるホテルの従業員として働いていた頃には、外国人観光客の対応で活躍されました。

そんな松井さんが苔と出会ったきっかけは旦那様の庭づくり。山に自生する植物を集めておられ、その中にあった「苔」に興味を持ちました。

松井さんが最初にハマったのは「苔玉づくり」だと言います。

苔玉とは、ミニ観葉植物や松、梅などの植物の根を土で球状に包み、その球を覆うように苔を巻き付けたものです。皿型の器に苔玉を載せればインテリアとして楽しむことができます。

苔玉づくりで使用する「水苔(ミズゴケ)」は水につけると乾燥状態から生き返り、緑色の新芽が出てきます。松井さんは水苔の「生命力の強さ」に魅せられたんだとか。

自己流で苔玉づくりに没頭する中、苔の種類を調べているときに出会った「1冊の本」が松井さんの人生を変えます。

苔盆景入門

「この本で見た作品の世界観と私が作りたい作品が合致して、先生に習いたいと思って連絡しました!」

本に出会った当時のことを思い出して嬉しそうに話してくれました。

天然木や石から器をつくり、苔などの植物を植えて作品をつくるのが『苔盆景』。

本を監修した先生は自由が丘で苔盆景の教室を開いています。

本に書いてあったメールアドレスに連絡し、先生に会いに行った松井さん。

苔盆景の教室には男性が多いそうで、初めて会いに行ったときには女性が来るとは思わず驚かれたんだとか。

松井さんは先生の作品が好きで、教室に通うこと10年。苔盆景専門店をオープンして2年が経った今でも月に1回ほどの頻度で自由が丘の教室に通います。

その熱意は、自分だけの唯一無二な作品をつくりたいという想いから。

エピソードを聞いたライターは松井さんの熱意に感服しました。

「私にしかつくれない唯一無二の作品がつくりたいです。

最近は苔盆景にレジンを取り入れて、水の透明感や艶やかさを表現することに挑戦してます。

苔業界でエネルギッシュに動いていきたいですね。」

苔に出会って10年という松井さんも、まだ学ぶことが多いと語ります。

「先日開いたワークショップには小学生くらいのお子さんも参加してくれて、想像力にビックリしたんです。」

「完成した苔テラリウムに貼るために『テントウムシ』のシールをプレゼントしました。

大人は器に貼ったりするんですけど、その子は苔の上に載せたんです。」

「それをみて、子供の想像力はすごいなと。自然界では確かに葉っぱの上にいるなと。」

「お子さんからも学びをもらって、もっと勉強していきたいと思いました。」

旦那様の庭づくりから興味をもった苔をきっかけに、苔を使った作品づくりをはじめた松井さん。

苔の魅力を伝えたい、自分が作った作品を手に取ってほしい。という想いで自身の店を開く選択をしました。

趣味から仕事へと活躍の幅を広げる選択が人生の転機に。

松井さんの苔テラリウムワークショップはお店の中だけにとどまらず、豊川市内のイベントへも出張して開催されています。

『好きこそものの上手なれ』

松井さんはこの言葉を体現していると思います。

「ワークショップには、苔についての知識がない人にも参加してほしいです!」

「苔に根っこがないことを知らない人も大歓迎です!一緒に勉強しましょう!」

笑顔でそう語ってくれた松井さん。

『苔を使って作品をつくる楽しさをシェアして魅力を伝えたい。』

松井さんの苔を愛する心と勉強熱心な姿勢にあなたも心を動かされるはず。

自分探しとも言える『苔テラリウムワークショップ』に参加して、小さな緑の大きな魅力を体感してみませんか?


SHOP INFOMATION

店名mossloulan楼蘭
住所〒441-0105 愛知県豊川市伊奈町南山新田158番2
電話番号0533-78-3879
Instagramhttps://www.instagram.com/mossloulan/
営業時間9時〜17時
休業日火曜日

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