紅茶をめぐる静岡さんぽ [著]奥田実紀

緑茶の地として有名な静岡。でも紅茶の日本発祥地が静岡だと知っていましたか?

鎖国が解かれた時、紅茶を作るために中国やインドへ向かい、命がけで技術や種を持ち帰った人がいる。
茶の生産と改良に取り組み、国内へ紅茶を広めた農園が静岡にある。

紅茶がなぜ、日本に広まっていったのか。
周囲に振り回されながらも紅茶への思いを貫いた人々の歴史に深く感銘を受け、当たり前に飲んでいた紅茶に敬意を払いたくなる。

紅茶を飲んだ事も見たこともない状態からおいしい紅茶を作り上げるのは、言葉では言いあらわせない程の奮闘だったであろう。
お湯の中で揺らめく茶葉を万感の思いで見ている。

とは言え、紅茶といっても様々な種類がある。もちろん淹れ方や合わせて食べる物、紅茶を入れるカップ1つをとっても全く異なるのだ。
どれが自分の好みなのかは、多く飲んでみないと分からない。
おいしい紅茶探しのポイントの一つに、紅茶の発祥地というワードを取り入れてみてはどうだろう?
かつて紅茶のために生きた人々の想いが良いエッセンスとなって紅茶から溢れているかもしれない。

本書は作者が静岡でおいしく頂ける紅茶店を紹介している。
地図も付いており、写真を見ているだけで幸せな気持ちになれる。

紅茶生産者の思いを胸に、静岡へ紅茶散歩に出掛けるとしよう。

この記事をShareする

関連記事

TOPへ