地元の非日常

「済ませる」から「楽しむ」へ! 魚市場内でいただく絶品スパイスカレー

これを読んでいるサラリーマンの皆様。毎日のお昼ご飯って、悩みませんか?

たまには冒険してみたいけれど、つい慣れたチェーン店やコンビニで済ませてしまいがち。

ですが、少しだけ勇気を出せば、午後の仕事のやる気がみなぎる!そんなランチに出会えるかも。

今回は、皆さんの代わりに勇気を出して飛び込んでみた、冒険記をお届けします。

自称「豊橋入りにくい食堂」に広がる、あたたかな光景にご注目。

愛知県豊橋市下五井町の「豊橋魚市場」の敷地内にお店があります。

営業時間は早朝5時からお昼1時30分まで。

魚市場の敷地内に店を構えるだけあって、朝早くからお店が開きます。

「朝早くからお店をやってると、もしお客さんが来なくても気分は明るくなりそうじゃない?これから日が昇るんだもん。」

そんなポジティブな発言をするのは、店主さんである山田さん。

息子さんと二人で山田農園を切り盛りする料理人兼お店の顔。

そんな山田さんから、お店や名物について伺ってきました。

山田さんの息子さんは元会社員。会社員の方が毎日外でも温かいご飯を食べられるようにという想いから、価格は可能な限り抑えています。

物価高の影響を受けて少々値上げしたものの、ほとんどのメニューは1,000円以下でいただくことができます。

2人でお伺いし,別々のメニューをいただいてきました!

・やきぶたドーンとチーズカレー

山田さんにオススメを聞くと、このカレーを提案してくれました。

一般的なカレーとは違い、「やきぶた」 と「チーズ」が乗っています。

スパイスを使った本格的なカレーですが、インドカレーともまた違ったお味。

食べると体の芯からポカポカしてきます。やきぶたはとろけるくらいホロホロです。やきぶたとチーズを一緒に食べると満足度が爆上がり!

お昼ごはんをガッツリ食べて汗をかき、午後からの仕事に力を込めたいサラリーマンにはぴったりです。

このカレーをはじめ、名物のスパイスカレーはご主人秘伝のレシピでつくられています。ルウや小麦粉は使わず、野菜や肉、スパイスを煮込んで完成するカレーは絶品です!

・黒チキンカツ定食

サクサクのチキンカツを、秘伝の特性ソースにドボンと浸けたもの。

ちょっと甘めのソースに、にんにく、しょうがの旨味があとからじわじわと。

ボリューム満点ですが、ソースのおかげで飽きが来ません。

山田さんに「色んな味がするでしょう?」と言われたのですが、納得のおいしさです。

何が入っているか聞いてみましたが、「ヒミツ。」とのこと。

キッチン 山田農園は、長年飲食業界で働いていたご主人が、山田さんと二人で開いたお店。朝早くから営業している魚市場で働く人に向けたお店にしよう!と魚市場の向かい側にお店を開いたとのこと。

「夜ご飯が、家族みんなで食べれるんです。」

遅くまでお店が開いている飲食店では、家族のご飯の時間もバラバラ。

「食」を大切にしてきたご主人が「死ぬまでにあと何食、食べられるか?と考え、一食でも無駄にしたくない。」と感じたそう。

だから、魚市場の近くに店舗を構え、早朝からお昼までの時間で営業しているんだとか。

また、ご主人の想いは他にも。

「儲けようとは思ってないの。赤字じゃなければいいかなって。」

飲食業界は、原価管理やコストダウンなど、出てくるデータを見て考える毎日。

それを続けてきたご主人は、『自分のお店は儲けのための細かな計算抜きで、お客さんの笑顔のために、美味しい料理を出したい』と考えていたそう。

「私が帳簿を見せたら、『もうちょっとご飯を多くできるね。お肉も多くできるね。』なんて。」

「やきぶたカレーだって、お肉がドーンとあったら嬉しいなって私のリクエストから生まれたんです。

やきぶただけじゃ地味だから、チーズも乗せようって。」

そんな「コストアップ」が、山田農園の安くて美味しいご飯の秘訣かもしれません。

「山田農園」という店名にはこんな由来が……。

「食」を大切にされてきたご主人と、かつて農業のお仕事をしていた息子さん。いつかは自分たちの「農園」で育てた野菜を使って料理を提供したい。そんなお店にすることが夢だったんだそうです。

そんな想いの中、ご主人は今から4年前にガンで他界。

亡くなる直前までお店に立って、山田さんへ必死に教えてくれたんだとか。

「一から十まで全部をレシピに残して、最期までお店に立って私に教えてくれました。私は何でもバカみたいにメモしてね……。」

ご主人が亡くなった後、お店を続けることができるのか、不安でいっぱいだった山田さん。

更には、1年前にお店が急遽現在の場所に移転。

3月31日まで旧店舗、4月1日より新店舗でのオープンという超過密スケジュールにより、山田さんはいっぱいいっぱいに。

ご主人が亡くなるまでは日課だったお店のインスタグラムの更新も出来ないままでいます。

そんな大変な毎日を送る山田さんですが、ご主人の想いを継ぎたいという気持ちが強く、途中ではやめられなかったと言います。

「みんなに頼って生きていけ。」

亡くなる前、ご主人が山田さんにかけてくれた言葉だそうです。

その言葉通り、息子さん、ご友人やお客さんが助けてくれたから続けてこられたと語ってくれました。

店内にはコーヒーが入ったポットと紙コップ、「ご自由にどうぞ」の文字が。

「サービスのコーヒーは、食後のコーヒーっていうより、『おまたせしてごめんね!』のコーヒーなの。」

料理の提供を待ってもらう時間が長くなってしまったら、コーヒーを飲んで待っていてね!と始めたんだとか。

「コーヒー1杯飲んだら、ちょっと心が落ち着くでしょう?」

「どうぞコーヒー飲んでくださいね!」

お客さんへ気さくに声をかける山田さん。明るい接客と心遣いが店内の雰囲気を居心地の良いものにしているのでしょう。

「ウチの自慢はね、残飯がないこと!食べ終わったお皿がキレイだから、うれしくてニコニコしちゃう。」

隣のテーブルに置かれていた食後のお皿を見ると、完食で何も残されていませんでした。

「ほんと、みなさんに助けられながら続けられてるかな。」

毎日1時半に起き、2時半からはお店で仕込みを始めるという山田さん。

深夜ともいえる時間からでも当日に仕込みしたいという理由は、おいしい料理を食べてほしいという想いから。

「前日に仕込んだら楽じゃん!って言われたこともあるんだけど、その日に仕込みたくて。やっぱりフレッシュだから。」

確かにこの日のキャベツもシャキシャキでした。

「え!分かる??よかった!!」

出来合いのものをそのまま出すことはなく、一品ずつ作るのが山田さんのポリシー。

これこそがチェーン店ではいただくことのできない、温かみのある料理なのではないでしょうか?

そんな山田さんも、日が昇る前から魚市場で働く人々の存在に勇気づけられるんだとか。

「朝早くから動いてるのは、自分だけじゃないんだって助けられてる。」

「長靴を履いたおっちゃん、かっこいいですよ。」

農業もやりながら、温かい料理を提供し続けたい。

「主人が今のお店を見たら『なにやってんだ。』って言われるかも。」

「主人がお店と私をいつも見守っていてくれるような気がします。」

ご主人が遺したレシピを再現し、お店を引き継いで4年以上。お店の移転も経験し、今では少しだけ余裕ができてきたという山田さん。

「一般の方にもお店のことをもっと知ってもらえるようになりたいな。」

「魚市場の中でお店をやっているなんて思わないもんね。ランチの旗を目印に来て欲しいよね。」

2016年、ご主人とお店を始めるときに開設したインスタグラムの投稿数は930件,フォロワー数は1,100人を超えています。投稿からも山田さんのお店愛が伝わって来ます。

ご主人が亡くなって以来、バタバタの毎日でインスタグラムを更新できていない現状ですが、

「また投稿を再開する時には、今日はこんなランチがあります!とか載せたいよね。」

と、明るく話してくれました。

「豊橋入りにくい食堂」に広がるあたたかな光景。いかがだったでしょうか?

コンビニ飯やチェーン店ではいただくことのできない温かみのある料理と、明るくにこやかな山田さんの接客。いつもは勇気が出なくて行けなかった個人経営のお店に一歩踏み込み、午後からのやる気みなぎるランチをいただいてみませんか?


SHOP INFOMATION

店名キッチン山田農園
住所〒440-0091
愛知県豊橋市下五井町青木110番地
電話番号090-7607-7566
SNS(インスタグラム)https://www.instagram.com/yamada_noen/
営業時間5時00分 〜 13時30分
休業日水曜日・日曜日

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