交通事故ゼロを目指す!?「自動運転」とは

最近の自動車では、当たり前になっている自動車の「安全装備」。安全装置は、交通事故を未然に防いだりその被害を軽減したりする機能として、近年では多くのクルマは装備されています。

前方のクルマや人を感知して注意喚起や急ブレーキをかける「自動ブレーキ」や、駐車操作中のアクセルとブレーキの「踏み間違い防止装置」など、様々な安全装備があります。

そんな交通事故を防ぐ、安全装備の考えの中に、「自動運転」があります。

その名前の通り、“自動”で“運転”するシステムのことです。しかし、実際の性能としてはどうなのでしょうか?


自動運転とは

そもそも自動運転とは、その名の通り車が「自動」で「運転」する機能です。

人間に代わって車がすべて運転してくれる“完全な自動運転”を想像されるかもしれませんが、現段階ではそのような自動運転は実用化されていません。

現在、日本では、自動運転を5つのレベルで区分しています。

レベル1~2は、自動ブレーキなどの機能をはじめ、あくまでドライバーが監視し主体で運転します。レベル3~5は、運転するのはドライバーでなくシステムが主体となる機能を指します。

日本で実用化されているのは、レベル3が最高です。システムが主体といっても、レベル3は「条件付自動運転」と定義され、「システムが全ての運転タスクを実施するが、システムの介入 要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要」としています。

ですので、“完全な自動運転”というのはまだ難しく、ほとんどのクルマは、レベル2の「自動ブレーキ」や「レーンキープ(同じ車線を走るようなハンドル操作支援)」など、ドライバーの運転を補助してくれるような“運転支援”の機能が搭載されているのが現状です。

(引用元:https://www.mlit.go.jp/common/001226541.pdf


自動運転のはじまりと現在

自動運転は、最近の技術のイメージがありますが、実はその歴史は古いです。

世界で最初の自動運転の考えは、1939年ニューヨーク世界博で自動車メーカーのゼネラルモーターが発表したFuturama(フューチュラマ)だと言われています。当時は、道路に誘導ケーブルを埋設し、そこに電流を流し自動車を制御する、という方法でした。

しかし、すべての道路に誘導ケーブルを設置するにはかなりコストがかかることもあり、1970年代には「知能自動車」の研究が盛んになります。道路ではなく、自動車自体に技術を搭載する、という現在と同じ考えですね。

2016年、日産が発売した「セレナ」に自動運転技術「プロパイロット」が初搭載されました。自動運転レベル2の機能です。プロパイロットは、単一車線において、前方車両に一定距離を保ちながら走行してくれるます。

ドライバーが監視する条件で、ハンドルも握っていないといけませんが、かなり疲労を軽減できます。

さらに、2019年には日産「スカイライン」に「プロパイロット2.0」が搭載されます。プロパイロットと同じく自動運転レベル2ですが、プロパイロットの機能に加え、ハンズオフが可能、つまりハンドルから手を放して走行することが可能になりました。

そして現在、国産車で実用化されている最高レベルの車は、ホンダの「レジェンド」で、その自動運転レベル3「条件付自動運転」です。

レジェンドには、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)が搭載されており、一定の条件下でシステムが監視し走行する自動運転を行います。その間ドライバーは、ナビ画面でテレビなどを視聴することが可能になります。

トラフィックジャムパイロットでは、ハンズオフ機能付車線内運転支援機能で走行中、渋滞に遭遇すると、一定の条件下でドライバーに代わってシステムが周辺を監視しながら、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作する機能。システムは先行車の車速変化に合わせて車間距離を保ちながら同一車線内を走行、停車、再発進します。ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などのナビ操作をすることが可能となり、渋滞時の疲労やストレスを軽減させます。

(引用元:https://www.honda.co.jp/automateddrive/auto/


自動運転の未来

ここまで説明してきたとおり、現在はまだ、完全な自動運転での実用化は認められておらず、ほとんどが運転支援にとどまっています。

自動車事故のほとんどは、人為的な操作ミスによって起こると言われています。クルマの運転支援のシステムは、事故自体を防ぐことができたり、事故の被害を少なくしたりできる機能と言えます。自動ブレーキなどが搭載されたクルマを運転している方の中には、「自動ブレーキのおかげで衝突を回避できた」というような、「ヒヤリハット」を未然に防ぐことはできた経験のある方少なくないはずです。

しかし、自動運転が目指しているのは、交通事故ゼロです。運転支援のあるクルマが増えてもなお、交通事故ゼロにはなりません。2021年においても、年間30万件以上の交通事故が全国で発生しています。

自動運転の発展が進めば、近い将来、ドライバーでなくクルマが運転をしてくれる未来、そしてその先には、交通事故のない世の中が待っているかもしれません。

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