本棚の本 2022.8月

2022年は軍事侵攻(侵略とも表現される)が強く印象に残る出来事になってしまった。
日本から遠く離れた地で人と人とが殺し合いをしている。
かつては戦争をしていた国で、勝ちも負けもした日本。
辛い思いをした人たちのおかげで、いま平和であることが守られていることを考える時間を本屋旅の扉で。

戦争の記憶 著/春夏秋冬叢書

身近な人が、いま居るこの豊橋で戦争があったのが嘘のような日常。
8月だけは戦争のあったひとと町を思い返してみてはくれませんか。

辛かったことは思い出したくない、はずなのに。
本には戦争を生き抜いた“この地域”のひとたちが言葉にしてくれている。

食べるものがなく、いつもお腹がすいていた。
戦争に使うための銃弾や飛行機をつくる材料があるのに、なぜ食べるものがないのか。
逃げるために走っていても、真夏なのに怖くて汗をかいていなかったこと。
空襲で川の水が熱い温度になってしまうこと。

もういやだと何度も思ったこと。

そんな体験をして「同じ思いをして欲しくない」と強く願ったひとがいるから、いまの平和が保たれていることに感謝しなければならい。
生きている自分たちが覚えておかなければいけないことが残る、そんな本です。

●本の情報…出版社:春夏秋冬叢書 発売年:2015年 ISBN:978-4901835176

こちらの本もごいっしょに。
へいわとせんそう 著/たにかわしゅんたろう 絵/Noritake

白と黒。
平和と戦争。
表と裏ではなく、同じ立ち位置にある二つを想像してみてください。

「せんそう」が起こると、今の生活はどうなるのか。
当たり前でなく、起こりうる未来をどうしたら「へいわ」守れるのか。
いまいちど、年齢も関係なく考えてほしい。
イラストと色と短い言葉が、深く深く記憶に残る絵本です。

●本の情報
出版社:ブロンズ新社 発売年:2019年 ISBN:978-893096579

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